第5日目 8月26日(木) グリンデルワルト・ユングフラウヨッホ
[快晴]

メンリッヒェンからクライネシャイデックへ
朝、起きると今朝も晴れ、アイガーも山頂の雪が朝日に輝いている。今日登る西のメンリッヒェンの山の上も雲一つ無く、青い空に緑の山がくっきりと見える。
朝日に輝くアイガーを見ながら朝食。食事を終えて、木村さんにメンリッヒェンへのロープウェイ乗り場への行き方を教えてもらう、ホテルのすぐ下の国道?から牧草地や住宅の間を抜けて、降りて10分余りで行けるという。まず銀行で両替、窓口には女性1人しかいない。奥の方を見ても日本の銀行のように数十人という規模ではない。ツェルマットのメインの通りの銀行も窓口には3〜4人しかいなかった。

メンリッヒェンへの
ロープウェイ乗り場

ホテルに戻り、9時前に出発。教えてもらったとおりガソリンスタンドの横から降りて、朝露に濡れる牧草地の間を抜け、広い駐車場を通って、ロープウェイ乗り場へ。駐車場に、ヴォルボ・ベンツ・オペル・フォルクスワーゲンらとトヨタ・マツダ・日産が違和感無く並んでいる。ロープウェイの切符は、今回は片道だけなので、「one way」と言って買う。

4人乗りのゴンドラにWifeと2人だけ。9時半に乗る。下には牧草地が広がり、いたるところに牛がいて、草を食んでいる。首を動かすたびにカウベルがカランコロン、カランコロンと鳴り、あースイスに来たんだと実感。左手に、アイガー北壁を見、さらにその上にメンヒとユングフラウが見えてくる。

30分くらいでメンリッヒェンへ到着。海抜2225mの広い台地で、西側に展望台があり、真下にラウターブルンネンの町が見え、北にはインターラーケンの町とトゥーン湖も見える。南には、アイガー・メンヒ・ユングフラウの3山が真正面に並び壮観。

メンリッヒェンから
手前のチュッゲンと
メンヒ、ユングフラウ

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メンリッヒェンからハイキング
でクライネシャイデックへ

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クライネシャイデックから見た
ヴェッターホルン
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クライネシャイデックの駅と
ホテル
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ハイキング
10:20、ここからクライネシャイデックに向けてハイキング。チュッゲンの尖った山の左裾を回るように少しずつ下りながら向かう。スケジュールを考える時、はじめは、クライネシャイデックからメンリッヒェンに向かう逆のコースも考えたが、3山を後ろに振りかえりながら歩くようになるので、正面に見ながら歩くこのコースにした。またこちらの方がクライネシャイデックに下って行くようになり、楽だ。

左下に広がる広大な牧草地で牛達が草を食み、やはりカランコロンとカウベルの音を響かせている。もう盛りは過ぎたようだが、道沿いにアルプスの花々も咲いており、目を楽しませてくれる。左下にはグリンデルワルトの町が小さく見え、その奥にヴェッターホルン、シェレックホルンも見える。アイガー北壁の下の裾をツェルマットからクライネシャイデックに向かってヴェンゲンアルプ鉄道(WAB)の黄色と緑色の電車がゆっくりと登ってくるのも見える。こんな素晴らしいハイキングコースは、生まれて初めてだと言っても良い。最高のハイキングコースだ。

後から10数人の日本人ツアー客が来たが、追い越させて私たちはゆっくりマイペースで歩く。これが個人旅行の良さと改め感じる。
クライネシャイデックに近づいた時突然、ゴロゴロという音が空に響き渡る。雲は殆ど無い。後ろにいたドイツ系らしい人に、雷ですか?と聞くと、岩が化学的に変化して?クラッシュして、エコーで響くのだと言う。そういう風に英語で話してくれたと思った。

3山を見ながら昼食
クライネシャイデックに着く前に12時になり、手前の展望レストラン(Grindelwaldblick)で、昼食をとることにする。屋外のテーブルに座り、スパゲッティを頼み、2人で1人前を食べる。パンも食べ放題でテーブルの上に置いてある。アイガーとメンヒとユングフラウを見上げながらの昼食は最高。牛乳がこくがあって何とも美味しい。

食べ終わって支払をしようと食堂の中に入って、支払いは?と聞くと、外にいるよと言うように外を指差す。ウェーター兼マネージャーのようなおばさんが、分厚い財布を持って歩き、その人に払う仕組みなのだ。レジがあって並んで支払う日本式とは大違い(カナダも出入口のレジ方式だった)。この後、どこの町でも、外食した場合必ずこの方式で、分厚い財布を持った人に払うのだった。

食事も済み、クライネシャイデックに降りて行く。途中、Wifeは草を食む黒ヤギと記念撮影したり、牧草に座りこんで、ヴェッターホルン・アイガー・メンヒ・ユングフラウを眺めたり。

クライネシャイデックからユングフラウヨッホへ
クライネシャイデック駅(海抜2061m)の周りは大変な人だかり。ユングフラウヨッホに登る人、降りてきた人と、混雑して大変賑やかだ。ヨッホ行きの切符をどこで買って良いかわからず、制服を着た鉄道職員らしい女性に聞くとこっちだと駅舎の西端に案内してくれる。例によってスイスフレキシーパスを見せて割引切符2枚買う。

入ってきたユングフラウ鉄道(JB)の黄色と赤の縞模様の電車に乗る。ツアー用に貸切になっている車両が多く、余り席が空いてなく、なんとか2つ空いている席を見つけ座る。前には見るからにフランス人という夫婦が座り、デジタルビデオとデジカメに関心を示す。お互い拙い英語で話す、マルセーユから来たらしい。インターネット出来る?と聞いたら出来ると言うので、1〜2週間後2人の写真を載せるから見てくれとアドレスを書いた紙を渡す。(フランス人夫妻の写真は「スイスで出会った人」に)

アイガーバント
13:00ユングフラウヨッホに向かて動き出す。しばらく急な坂を登り、右手に氷河(アイガーグレッチャー)が迫ってくる。アイガーをくりぬいたトンネルに入り、しばらく行くと、アイガーWand(2865m)に着く。5分間で、窓からちゃんと見えるのかなと思っていたが、2車両毎に1つぐらいずつ通路があり、その先に窓があって、押し合いなどせず、非常にゆったりと、下を見下ろせるようになっていた。

新田次郎が昭和36年に行った時はガラス窓はなかったというが、今は安全そのもの。グリンデルワルトの町が一面に広がっている。再び登山電車に戻り、しばらく行って、今度はアイスメールへ。氷の海。さっきは南から北を見下ろしたが、今度は北から南側を見る。氷河が広がり、シュレックホルンも見える。

アイガーバンドから見下ろす
グリンデルワルトの街
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メンヒの頂上
(ユングフラウヨッホから)
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アレッチ氷河
(ユングフラウヨッホから)
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ユングフラウ
(ユングフラウヨッホから)
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ユングフラウヨッホ
また電車に乗って、終点のユングフラウヨッホへ14時に到着。海抜3454m。地下の通路を少し歩き、まずエレベーターで、スフィンクス展望台(3571m)へ。一面の銀世界に日差しも強く、まぶしくてサングラス無しでは無理。持っていったサングラスを初めてかける。また風が強く、時折吹く突風は風速20m前後はありそうで、帽子が飛ばされそうになる。

東側の目の前にメンヒ(4099m)がでんと構える、北西斜面は絶壁で岩がむき出しだが、反対に南斜面が緩やかで雪が多い。北の眼下には午前中ハイキングしてきたメンリッヒェンからの道とクライネシャイデックの駅周辺の建物が見える。西にはユングフラウ(4158m)の頂上が聳え、見上げる感じ。

南東にぎざぎざの尾根が続くトゥルーグベルグ(3933m)とグリュンホルン(4044m)が見える。南西にアレッチホルン(3785m)が聳え、真南の低いところに、右に大きくカーブして流れて行くようにアレッチ氷河が広がる。そのパノラマは、クラインマッターホルンとはまた違った素晴らしさだ。クラインマッターホルンからこちらのユングフラウが見えたが、こちらからクラインマッターホルンはよくわからない。またアイガーはメンヒの陰になって見えない。

エレベータで降りて、東側のメンヒの下の雪原へ出る、氷河が溶けてつららになっている。韓国人の高校生ツアーの一人にWifeとの記念写真撮ってもらう。雪原の先には犬そりなどもあるようだがそこへは行かず。またビルに戻り、西側のアイスパレスに行こうとして氷の上を歩き始めるが、つるつるで歩きにくく、もういいやと思い途中で引き返す。その先にまた出口があって、下の氷原に出れるのに気づかなかった。でも十分満足。

ヨッホの建物は近代的なビルという感じで富士山頂と同じくらいの高さによくもこんなビルを建てたなと感心する。世界一高い郵便局もこの中にあるのだが、寄らなかった。この建物の構造を事前に十分研究してなく、氷のアイスパレスのところでちょっと迷い、迷路にはまり込んだように覚えた。
また15:33発のユングフラウ鉄道(JB)でヨッホを出発。途中アイガーグレッチャーで降りて氷河をハイキングしながら降りる人も何人かいる。

アイガー北壁
(クライネシャイデックから)
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メンヒ、その右にユングフラウヨッホ
(クライネシャイデックから)
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クライネシャイデック
私たちはクライネシャイデックに降り(16:20)、駅の構内の黄色のパラソルの店で牛乳などを飲む。構内の公衆電話(SWIS COM)から横浜の自宅へTEL(日本は23:30)。

東側の土産物店の前で3〜4mはありそうな長いアルペンホルンを演奏しているので、そばまで行って聞く。スイス人の小さな女の子が吹いてみたら「ぶおーっ」とおならみたいな音が出てあたりの人が爆笑。

私たちは、また北側の牧草地に登り、もう一度アイガー・メンヒ・ユングフラウの3山とヴェッターホルンなどを眺める。午後の太陽に照らされ、きれいに見え、写真映りも満点。

また切符を買って、17:35にクライネシャイデックからヴェンゲンアルプ鉄道(WAB)でアイガー北壁の真下を通ってグリンデルワルトへ。車窓からは草原の間を歩いて降りる人の姿も見かける。

ベランダでアイガーを見ながら夕食
出来れば、今日中にフィルストまで行こうかと考えていたが、時間的に無理。
夕食は昨日まではホテルでの予約になっていたが、今日からは無し。チーズフォンデュなどのスイス料理を楽しもうかとも思ったが、胃がもたれ気味で、コッテリ料理は受けつけず、昨日水を買ったCOOPに寄って、ハムサンドやローストビーフ・サラダ・果物・牛乳・ヨーグルトなどを仕入れ、ホテルの部屋で食べることにする。

ホテルに戻り、ベランダの丸テーブルに食べ物を出して夕日に映えるアイガーを見上げながらの夕食、これまた最高。

明日はルツェルンへ向かうが、フライバッゲジにするため、荷物の分別作業。
明日のブリエンツ湖の船の時刻表をスイスデスクの木村さんから貰う。また朝日新聞を貸してくれて、数日前のだったが、読む。

第6・7・8日 8月27日 グリンデルワルトからフィルスト・ルツェルンへ・8月28日・29日成田へ

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